Fight marriage Ⅰ 【完】

第3章 /5話

すぐ先に零の背中を見つけ小走りで追いかける。

ピアスを買うと言ったのはどうなったのだろう?

チラッと零を覗き見ても何の反応もない。

気まぐれなこの人に又引っ張り回されただけのことか。

そう思って小さくため息をついたとき…





「凛子はアイツの姉だ」





…それ、私に必要な情報ですか?





アイツ…とは可憐のことだとはすぐに分かった。

視線を前に向けたまま平静を装う。

「えっと可憐さん…でしたっけ?」

「…」

私が名前を知っていたのが意外だったのか零が立ち止まって私を見下ろした。

「…今、あの方が教えてくださいましたから」

と言って口をキュッと固く閉じた。





「チッ!要らねぇことを」





そう言って店の有った方角を睨む零。

「大丈夫です」

「あ?」

「名前を知ったからと言って何かが変わるわけでも有りませんし、私も何もしませんから」





「当たり前だ」





間髪いれずに返してきた。





ズキン!

と痛む心は自分のてをギュッっと強く握ることで耐えた。











0
  • しおりをはさむ
  • 718
  • 3094
/ 359ページ
このページを編集する