Fight marriage Ⅰ 【完】

第3章 /6話








「ご無沙汰しております」

リビングに入り、最初に目に入ったお義父様に声を掛けた。

「やあ、来たかね」

読んでいた新聞から目を離し私の方を見て言葉を返してくれる。

「はい。遅くなって申し訳ありません」

「いや、まだ時間は早いだろう。ゆっくりしていなさい」

「ありがとうございます」





そう言って零の方を見た。

私はどうしていればいいんだろう。

零はリビングに置かれている郵便物を一つ一つ確認していた。

私の視線に気づいたのか、ふと視線を上げリビングを一層したあと私に視線を向けてきた。

「父さん、母さんは?」

「母さんは迅と出掛けている。もう帰るんじゃないのか?」





静かなお義父様の空気は私を落ち着かせてくれた。

零とも又違う空気を纏う人。

そんなに深い関わりをしたことはないけど、これから少しずつ距離を縮めていきたいと思う。

と、いうかそうせざるを得ないだろう。





パパのように冷たく張り詰めた空気を持つ人は、いい思い出が無いからか苦手だった。

ほとんど家に居ないパパだったけど、たまに居るときは息苦しいほどの威圧感だったから。




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