Fight marriage Ⅱ 【完】

第2章 /3話

今は昼時。

お腹がすいた。

さっきはほとんど口にできなかったから。

食べるだけ食べて来ればよかったと後悔した。





車の運転手に

「その交差点の先で下ろして」

と言うとバスの居ないバス停に止めてくれた。

「ありがとう」

そう言って車から降りると、私は直ぐに大通に面する店に入っていった。





そう。

ここは私が通っていた女学院の近く。

そしてここは一華ともよく来ていた店。

行きつけの店に入りお気に入りのドリアを注文したというところ。





「茉愛沙ちゃん誰かと待ち合わせ?」

「いえ。出先からの帰りなの」

「へぇ。珍しいね」

「あら、私だって出掛けたりしますから」

「あはは。そういう意味じゃなくてさ。一人でって言うのが」

「ああ。そういうこと…」

すねた口調で返してしまった事へのバツの悪さに私はマスターから視線を逸らした。

「機嫌悪そうだね」

「…お腹すいてるから」

「そう?じゃあこれをサービスしてあげよう」

と出してくれたのはコーンスープ。

「わぁ」

と目を輝かせる。





サービスが嬉しいんじゃない。

いや、サービスしてくれるマスターの気持ちは嬉しいんだけど…

それよりもこのコーンスープは人気絶大で、直ぐに売り切れちゃう代物。

だからこんな風にサービスなんかで出すのは勿体ない事を知ってるから。





「ありがとう」

そう言ってスプーンを口に運ぶ。

気分が落ちてるときは美味しい物に癒される。

おまけに人の優しさも身に染みる。

…人の優しさ…?





ん?





ダメじゃん!

流されてちゃ!

痛い目あったばっかりなのに!

私ってだから零に

『学習能力低いな』

なんて言われるんじゃないの??





…って…

何の話よ…



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