Fight marriage Ⅲ 【完】

第3章 /1話

次々に運ばれてくる料理。

パンプキンの冷製スープを目の前にしたとき…

緊張の限界が来たのか目眩に襲われた。

そして微かな吐き気。





睡眠不足に先程までの炎天下での修星との時間。

原因に心当たりは有りすぎるほど。





「す、すみません…」

そう言って席を立つと、隣に居た零がすかさず手で体を支えてくれた。

「席を外そう」

そう言ってそっと私をホールから連れ出してくれた。





「私1人で平気。あなたは戻って?」

そう言うのに零は手を離さない。

「黙ってろ。それより気分が悪いのか?ベッドで横になってろ。水を持ってきてやる」

「…うん。ありがとう」

そう言って零が私の手を離し足早にキッチンに向かった。

階段の手摺に手をかけゆっくりと階段を登っていると…

「茉愛沙さん?」

後ろからお義母が声を掛けてきた。

「お義母様…すみません。ちょっと体調がすぐれなくて…」

そう言って額に手を当てると、

「…あなた…もしかして…」

と、低い声で顔を覗き込んできた。





「…え?」

怪訝そうな顔をするお義母様の言いたいことが分からない。

「そうなの?」

その顔はどう見ても私を心配するモノではない。

どちらかと言うと…

おぞましいものでも見るような…

そしてその顔に気を取られて気づくのが遅れた。

お義母様の小さな手が私に向けられていた事に…





「……え?」











トンッ!





と本当に軽く…











お義母様の手が私の胸を押した。













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