Fight marriage Ⅲ 【完】

第3章 /5話

3人がテイラー家の邸に帰ってきたのを当たり前の様に受け入れてくれたママ。

ドキドキしながら帰ってきたのは私だけの様で、零は我が物顔でリビングへ入っていく。

驚くことに迅も。

そんな桐生兄弟を唖然と見ている私に

「どうした?遠慮せずに入れよ」

そう言って私に手を差し出す零。

思わず私の顔が引きつった。





さっぱりこの状況が掴めない。

私はこの家を飛び出したはず。

いつ帰るとも、ましてやここに帰ってくるとも誰にも伝えていない。

なのに何故こんなにも当たり前に…帰って来ることが当たり前に受け入れらているの?





確かに零は退院したら1度テイラー家に戻ってから帰国すると言っていた。

でも、その戻るにしても戻り方があるでしょ?

パパが居たら絶対に門前払いされてる。

居ないから良かったけど…

ママの顔を見てもいつもの穏やかな顔で…いや、それよりも嬉しそうにすら見えるのは気のせい?





「おかえりなさい。茉愛沙」

そう言って動かない私の傍に来て微笑むママ。

「長い間大変だったわね。疲れたでしょ」

そう言って私の背中を押してソファーへ誘〈いざな〉う。

「ママ…あの、」

「なぁに?」

「私…飛び出して行ったも同然で…あの後パパは怒らなかった?塔李はお叱りをうけなかったかしら?」

思わずママの腕を握りしめて泣きそうになってしまった。

「落ち着いて」

そう言って私をソファーに座らすと

「大丈夫よ。あの人だって鬼じゃないのよ?」

「…でも」

「あなたのいない間、私もずっとここにいるわけにはいかなくて流石に帰国してたのよ。あの人ともお話をしてきたわ。そして退院に合わせてここに戻ってきたの」

「そうなの?でも…どうして退院の時期が分かったの?」

「そりゃ…」

ちらっと零を見てから

「あなたの旦那様の事よ?私たちが知らないわけないでしょ?」

…私たち?

それってママだけじゃないってこと?





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