Fight marriage Ⅲ 【完】

第3章 /迅side

会長〈お祖父様〉の手足となって動く者や情報を流す者は数えきれないほど居るだろう。

プロから素人…ヤバイ人種まで。

それでも…

今回のこの役は自分から申し出た。

2人の橋渡しを…

結局気持ち悪くなりそうな兄の甘い空気に包み込まれ、あたふたしている可愛らしい茉愛沙さんを見に行っただけの様な気もするが…







遡ること…

毎年行かれていたイギリスの知人(茉愛沙さんのお爺様)のお墓参りから帰国した会長〈お祖父様〉は難しい顔をされていた。

あっちで何があったと言うのか。





しばらくして家族が集められ会長〈お祖父様〉からあの2人の現状を聞いたときには驚いた。

「離婚…?」

兄が…ではなく茉愛沙さんの決断だと聞いたことにも驚きが隠せない。

あれだけの事があっても耐えてきていた茉愛沙さんにあれ以上の何が有ったのかと会長〈お祖父様〉に問うと、

「零が茉愛沙さんに本気になった」

と聞いていて益々意味がわからなくなった。

兄さんがあの女にうつつを抜かし茉愛沙さんを蔑ろにしていた時ですらブレなかったのに…兄さんが本気になった途端に離婚?何故?

本当に茉愛沙さんに何があったのか。

ただ、会長〈お祖父様〉は『零のバカ者が!言葉足らずにも程がある』と珍しく苛ついてられた。





2人の今後が気になって何も手に着かなくなった頃、イギリスから訃報が入る。





駆けつけ、そこで見たものは…信じられない様な兄の姿と、その兄に戸惑いを隠しきれてないよそよそしい茉愛沙さんの姿。

会長〈お祖父様〉から聞いていたものとは全く違っていた。

いったい全体本当に何があったんだ?

その疑問しかない。

そして…起きてしまった母のあの醜態。

…兄さんに話は聞いていたのに…

俺は母を疑いきれていなかった。

『まさか母が…』と思ってしまっていたのだ。

だから兄さんにあれほど茉愛沙さんに母を近づけるなと頼まれていたのにも関わらず…起きてはいけないことが起きた。





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