True lie Ⅱ [完]

1章 /変化

結局のところ、その日龍生の宿題を見ることはなかった。





パフェを食べてトイレに立ち、戻ってきた私に美女が

「携帯が鳴ってたわよ」

と、教えてくれた。

何気なく携帯を確認した私を現実に引き戻した『岸辺』と言う文字。

「愛桜?」

龍生が顔を覗き込む。

「あ、ごめん」

そそくさと携帯を鞄に仕舞うと

「今日はダメだわ」

と申し訳なさそうに龍生を見た。

「電話が入った?」

「そう…」

「明日は?」

「明日?」

「そ。明日宿題やろうぜ」

「宿題…?」

自分の課題は終わらせた。

バイトも辞めたとこで決まった予定は無い。

でも、龍生のお誘いに応えることは出来なかった。

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