True lie Ⅱ [完]

3章 /手

「愛~桜」
「愛桜愛桜愛桜」
「まぁお~ぅ」





「なぁ、いつになったら目が覚めんだよ!」

遠くで拗ねたような声が聞こえる。

重たいし開きたくないけど…嫌々ながらも瞼を開く。





「あ!!」





最初に目が合ったのは摩季さん。

「ほらっ!龍生」

直ぐ様振り返り近くに居たらしい龍生を呼んだ。

飛び付くように龍生が駆け寄ってくるのが分かる。

思わず身を固くして身構えると…

フワッと抱き締められた。





「愛桜…」





泣きそうな声で名前を呼ぶ。

それは聞いてるこちらが泣きたくなるような悲しそうな声。

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