True lie Ⅱ [完]

1章 /駄目

この街中を抜けたら海岸沿いの大きな道に出ることは分かってる。

でも、車に乗る訳じゃないなら大きな道に行ってもダメじゃん。

駅…

と言っても今の時刻は12時をゆうに回ってる。

終電って何時なんだろ。

そんなことを考えながら辺りを見回す。

交差点から細路地に入り込み、大通りとは裏腹のヤバそうな裏道に入り込んだらしい。

元に戻ろうにも来た道すら分からない。

だって背後には車の通れない細路地が枝分かれしている……





本当に有るんだね。

ヤバイ所って。

裏の世界の入り口を探していたときには全く見つけられなかったその"裏の世界"がポッカリと口を開けて待ってるような気がした。

何が…と聞かれたらどう答えれば良いのか。

街は少し寂れた飲み屋街っぽいのに所々に掲げてある怪しげな甲板は、どう見ても風俗系で。

その看板は錆び付いていたり、チェーンが切れた札を釘で無理矢理打ち付けてあったり。

こんな所にお城?

と言う外観の建物は今では絶対に流行らなさそうなラブホテル…

チカチカ…と点いたり消えたりしている街灯からして、街の雰囲気がヤバイヤバイと言っている。

…なんなの……ここ。

何の立ち話をしているのか黒服の男がタバコをふかしながらチラチラ見る視線も…

髪の毛ギトギトに照からせオールバックに蝶ネクタイの男は何の傷ですか?…片目開いてませんが。

狭い道路に大して客も居ないのに呼び込みらしき怪しげな黒服の男が多すぎる。





そしてその視線が…四方八方から刺さる。

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