幸せを知りたくて夢を見た【編集済み】

第一章 /保志 Side

みんなで生活する我が家にやってきた野田ひかりちゃん。彼女は酷い目にあってなおも、名前の通り光り輝く可愛らしい女の子だった。


組長や空、昴は、目はもう死んでいたと言っていたが、その名残なのか、今でも暗い表情をするし、笑っていても本当の笑顔ではない。


俺は侑久や静と一緒に敵対勢力であった、ひかりちゃんを捨てた男、風上組を調査するべく情報収集に出ていた。そのときにひかりちゃんの存在を知ったし、ひかりちゃんがオンナであることもリークした。


そしたらおそらくだけどリークしてすぐにひかりちゃんが捨てられたから、ひかりちゃんを初めて連れてきたときにはこちらに正しい情報はなかった。


「あ…」


深夜、ひかりちゃんの部屋を覗く昴と組長がいたので、そっと近寄ると、真っ暗な暗闇の中に僅かな月の光を受けた部屋、その隅っこにひかりちゃんは眠っていた。


ベッドは綺麗にされたままで、アパートから引き上げてきた彼女の所持品の毛布一枚だけで横たわっている。


エアコンも電気系統はすべて消されている。彼女の倹約ぶりがよくわかる姿だ。それと同時に、彼女の苦労がわかる姿でもある。

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