Border Color【完】(旧:碧の陽炎)

序章 /正体


「ーーーーーーおまえーーー!!」





漆黒に包まれる路地裏で、わたしに馬乗りになる男は

目を見開いて息を飲んだ。





散々格闘しながら走り回っていた私は息か上がりっぱなしだ。




ハァッハァッと中々整うことのないお互いの呼吸音だけが響く。




男は目を見張ったままフリーズし、わたしは体の痛みとマラソン後のような体の怠さで腕を動かすことも出来ない。


どれだけ見つめあっていたのだろう。


しまった、と思ったわたしは、瞬きすらできずにいた。

微動だにできない。

目をそらした瞬間に、負ける、と思ってしまったから。


ひどく長い時間に感じられたが、実際は一瞬だったのかもしれない。



優秀なこの参謀の男は驚きながらも冷静に状況を整理し、この後の対処を何パターンも準備する。




「おまえーーーー、





アオイ……なのか……?」












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