Border Color【完】(旧:碧の陽炎)

始動

ーーーneroの溜まり場にて



巡回から戻ったコウは溜まり場の幹部部屋となるドアを
乱暴に開けた。

入ってきたとたん、
部屋のソファで寛ぐ男を見つけるとソファを蹴る。


「おい墨田スミダテメェ駅前で暴れてんじゃねーよ」


金髪の男はneroの副総長、墨田だった。


「えー?だってさぁ!
colorの奴がしつこかったんだよね〜

勝ったんだし別にいいじゃん?
虫ケラみたいな弱さだったけどぉ」


墨田はソファにあるクッションをかかえ、
やる気のなさそうに言う。


「一般人に自転車まで投げやがって」


チッと舌打ちをする。


「あんな目立つ所で暴れたら事後処理が手間だろぅが」


冷めた目で墨田を見遣り、アタマの悪いやつ、と蔑む。



「いやぁーcolorの虫ケラ潰して振り返ったらさぁ

コウが可愛こちゃんと
お手て繋いで立ってるんだもんなぁ!

なにお前、自転車あたったの?!」


ギャハハハ!テメェに向かって投げたんだよ!
どんくせえ!と下品な笑いをする。



チッ


「うるせぇよ。
あんな人混みで後ろに退がれねぇだろうが」


「まーそうだよなぁ!
いつものお前なら、自転車蹴り返すくらい
するだろーがよぉ

お前制服だったし、猫被ってる最中だったもんなぁ!


なっ?


ミツキセーーンパイ?」


ニヤニヤと笑う墨田に舌打ちをし、


「ここでその名前で呼ぶんじゃねぇーよ」


駅前で遭遇した時に聞かれていたらしい。


窓際の壁に寄りかかり、ポケットからだした
タバコに火をつける。


ふぅーと煙を吐き出すと

「総長は?」

と聞いた。

「あー?石黒ならまた女のとこじゃねーのぉ?」

「人が働いてんのによーやるわ」

呆れた声をだす。


「今更だろ。それよりさぁ!
colorのミドリのこと、なんかわかった訳?

お前がこんなに手こずるって初めてだろ」



「まあ、colorにとっても切り札だしな。

でも、アイツから出てくるように仕向けてるし
そろそろ、限界で出てくるだろ。

それに、ちょっとアイツらのアジトに近づけそうなんだよね」


「いくらコウの正体バレてないっていっても、
アジトの近くウロウロしてたら
怪しまれるだろー」


コウは何かを考えながら


「それが、上手く近づけそうなんだよね」



と、ニヤリと笑った。




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