No.2 上

冬至 /雪

「はぁー…」

「あ、幸せが逃げてる」

「私のにも幸せなんてあったのか…」

今日もどんよりと曇った空を仰ぐ

「淋しいこというわね」

たしかに


土曜日あの人に会った日から空は一向に晴れず

降ったり止んだりを繰り返していた

「あ、そういえばちょっと聞きたい

ことがあるんだよね。‘‘紅”に」


その瞬間、椿の表情こそ変わらないも

のの、すっと張り詰めたものに変わる

「…へぇ、それは気になるわね」

妙に白い顔が浮き彫りになる

「夜、電話するからよろしくね」

至って軽く普段と変わらず

「お待ちしております」

そう言うとふっと笑って緊張を解いた

「あ、そういえばさー…」

何事もなかったかのように日常に
溶け込み過ごす



それはそれは楽しそうに____…

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