当たり前に過ごしている日常が奪われた日。
ドラマや漫画みたく、ある日突然、それは起きた。
長年、信頼していた友達に裏切られ、私はヤクザに売られた。
その間の2年。
悪夢だった2年の月日。
今も――あの時の私のように、
どこかで叫ぶ人がいるかもしれない。
ニュースには出ない世界。
テレビには映らない世界。
思い出すと手が震えて、死にたくなる。
実際に逃げた直後は、まともに外へ出られなくて、
いつ殺されるかもしれないって、何度も自殺を考えた。
あれから僅かな時間が過ぎても、
忘れられずに悪夢を見る。
逃げて逃げて逃げて、逃げきれた証を実感したい。