SWALLOWTAIL ~butterfly~【完】番外編完結

「夜には帰るから、夕飯は一緒に食おうな!何食いたいか考えとけ」

「うん」


見送ろうと玄関に向かう拓真の背中の後をついて行く。



「気を付けてね。橘さん困らせちゃ駄目だよ」

「わかってるよ」

「いってらっしゃい」

「―……あぁ」

「?」


玄関の扉に手をかけたまま固まる拓真。
ふと笑顔でこちらに振り向いた。


「なんか、いいな」

「へ?」

「優はいい奥さんになりそうだ」

「っ、な!」

「まだまだ嫁にはやらねぇけどな!じゃぁ行ってくる」


拓真は扉を開けると、笑顔で手を振りながら部屋を出ていった。


― 急に何言い出すかと思ったら…


―――……奥さんかぁ


私が奥さんになれる日がくるのであれば、見送る相手は誰なんだろう。


ふと、京さんの顔が浮かぶ。


―………無理。
絶対にない。
考えるだけ無駄だよ…。


私は、一人残された玄関からリビングに戻る事にした。

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