SWALLOWTAIL ~butterfly~【完】番外編完結

エピソード4 /3

―――…
――…
―…

マンションの玄関を出て、京さんとの待ち合わせのコンビニへ足を進める。

外の天気は晴れていて日差しが眩しく、初夏の風が心地よい。


― 一応、拓真に伝えた方がいいかな?


バックから携帯を取り出し、電話帳から拓真を探し出す。


『出掛けてきます。
夕飯には戻るね』

― これでいいっか…

メールの送信を押し、視線を前に向けるとコンビニのある交差点が見えてきた。


―…ドキドキする


交差点へ着くと歩行者の信号機が赤だったため、歩みを止めた。


「あっ……」


コンビニの駐車場に止まる数台の車の中、1台だけこちら側に向いて駐車されている。

艶のある漆黒のボディーは陽の光を反射させていた。


“ドクン”

ここからでもわかる……。


車から発せられる凄い威圧感と重苦しい空気。


「……京さんだ」


じっとその車を見つめていると、運転席がゆっくりと開くのが見えた。


「……やっぱり」


その開いたドアから出てきたのは、やはり京さんだった。


“ドクン、ドクン”


京さんの姿を確認した途端、胸の鼓動が激しくなるのがわかった。

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