SWALLOWTAIL ~butterfly~Ⅱ

エピソード1 /1

「じゃ、行ってくる」

「ん…、行ってらっしゃい」


玄関先で眠い目を擦りながら、仕事に出る拓真を見送る。


「ちゃんと俺の電話は出ろよ」

「…出れる時は」

「なんかあったら、俺か蒼に相談しろ」

「ん…」

「聞いてんのか?」

「聞こえてます。早くしないと橘さんにまた怒られるよ!」

「おう、行ってくる。また連絡すっから」

「はいはい、運転気を付けて!行ってらっしゃい」


扉が締まり、部屋に静寂が訪れる。


玄関からリビングに移動し、ソファーに腰を下ろす。


― 目覚めてきちゃった…


テーブルに置かれたマグカップを手にし、入れたてのコーヒーを口にした。

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