SWALLOWTAIL ~butterfly~Ⅱ

私は部屋の中をぐるりと見渡した。


大きなテレビ、お洒落な家具。


部屋中綺麗に整頓され、埃ひとつ無さそうだ。


室内は黒かグレーに統一されているようで、暗い印象は受けるが、なんとなく京さんに合っている感じがする。


なにより白が少ない分、私自身落ち着く部屋だった。


「優ちゃん、どうぞ」


部屋の中をひと通り見回した所で、テーブルに何かが置かれた。


「…あ、ありがとうございます!」


どうやら、秀さんがコーヒーを入れてくれたらしい。


「秀、後はもう下がっていい」


ポケットから煙草を取り出し、火をつけた京さんが呟く。


「あぁ?俺はもうちょっと優ちゃんと…」

「秀」


低い声を出す京さん。


「はいはい、邪魔者は消えますよー。またな、優ちゃん。何かあったら、呼ぶんやで」


秀さんは手をひらひらと振りながら、京さんの部屋を去っていった。

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