【 Knight / night 】~主従ファンタジーラブコメ~

章タイトル未設定 /12話「嫌われてても」












 

アキ「不埒なこと?」



エミリー「そうですわ!」



アキ「じゃあ聞くけど、不埒なことって具体的に何だ?(笑)」



エミリー「…はあッ!?それワタクシに言わせたいんですの!?」



エミリーというメイドは赤面して非常に困っている様子だった。



ケイはというと、「コイツ意外とSっ気あるな」と思っていた。



セラ「あなたたち、朝から騒いでどうしたと言うの?」



どこからともなくセラ様が登場し、それまで騒々しかった場が静かになった。



アキ「え~っと~…何でもないから大丈夫だぜ姉貴♪」



エミリー「何でもなくありませんわセラ様ッ!アキ様ときたら、朝までケイ様と一緒にいて不埒なことをッ!」



アキ「話が飛躍しすぎだろー♪なー?姉貴ー?」



セラ「……はあ?」



一瞬で場の空気が凍り付き、その中でケイだけが黙々と朝食を頬張っていた。



セラ「アキ……アンタ、またケイに何かしたのね?昨日のことだけならまだしも、私を差し置いてケイと朝まで二人で……一体、何をして朝まで一緒にいたのかしら…?」



アキ「まあ、それは想像にお任せってことで♪朝食冷めないうちに、いただきまーす♪」



セラ「ちょっと?まだ話が終わってないわよ!こらアキ!」



アキ「まあまあ細かいことは気にすんなって♪」



セラ「気にするわよ!一体ケイをどうしたの!?」



マリエ「……まあまあ、セラ様そこまでで♪」



セラを制したのはマリエというメイドだった。



セラ「マリエ!?アンタも私の邪魔をするって言うの!?」



マリエ「邪魔などとんでもございません♪ただ、アキ様とケイさんの将来を想像して、楽しんでいるだけですわ♪」



セラ「何よそれ!?そんなの嫌よ!認めないわ!」



セラは嘆き悲しんでおり、それをマリエがなだめていた。



そこで、アキがケイに話かけた。



アキ「お前、こんな中よく黙々と食べ続けてるな~。俺なんか心臓凍るかと思ったぜ…。」



ケイ『食べるの、好きだから。』



ケイはか細い声でボソッと呟いた。



アキ「えっ?お前、食べるのが好きだったのか?なーんだ、もっと早く言えよ!そしたら部屋にスイーツとか食いもん持ってきてもらったのに!」



部屋にスイーツや食べ物を持ってきてもらえるのか、と、ケイは顔には出さずも内心感激していた。



アキ「あ、それに!お前小さいんだし、もっといっぱい食って、でっかくなれよ♪」



アキは、全く嫌味のない明るい笑顔でケイにそう言った。



それがケイにとっては、何より気に入らなかった様子で、



ケイ『……。』



ムスッとした顔つきで無視を決め込んだ。



アキ「あれ…?何かご機嫌斜めにさせちまったのか?」



マリエ「アキ様、たとえ少女とは言え、ケイさんも立派な騎士様なんですから、口が裂けても小さいなどとは言ってはいけませんよ♪」



モニカ「そうです!アキ様ってば本当にデリカシーがないんですから!」



アキ「え?今、少女って言った?コイツ、俺と同い年で17なんだけど…。」



マリエ「……えっ?すみません、耳を疑ってしまいまして、もう一度おっしゃっていただけますか?」



ケイ『17歳。』



マリエ「………。」



マリエさんは笑顔を保ったまま黙りこくってしまった。



モニカ「ええ!?騎士様、17歳って本当ですか!?」



ケイ『うむ。』



モニカ「私も17歳なんです!騎士様と同い年だなんて、私嬉しいです!」



ケイ『ケイでいい…あと、敬語もいい。』



モニカというメイドは、一瞬きょとんとした後、すぐにパッと花が咲いたように顔を明るませた。



モニカ「じゃ、じゃあ、ケイちゃんでいい!?」



ケイ『ん。』



モニカ「わああ…屋敷の中で友達ができるなんて思ってもみなかったから、すごく嬉しい…。」



アキ「よかったな、二人とも仲良くなれて♪」



モニカ「はい!」



ケイはアキの言葉に対しては無言のまま、じとーっとした目で見ていた。



モニカ「何だかアキ様って、ケイちゃんに嫌われてますか…?」



アキ「まあちょっとな♪」



モニカ「ちょっとどころじゃない気が…。」



アキ「えっ?」



ケイは朝食を済ませると、すぐにその場から離れようとした。



アキ「…っと。」



それをアキが行かせまいとケイの腕を掴む。



ケイ『離して。』



アキ「そのお願いは聞けねぇな♪」



ケイ『……。』














 

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