【 Knight / night 】~主従ファンタジーラブコメ~

章タイトル未設定 /25話「危険人物、襲来」










よく晴れた午前、爺やがポストの手紙を取りに行った時のことだった。



爺や「む?…………こ、これはッ…!」


























爺や「大変なことになりましたぞ!」



アキ「おー?どうしたんだ?」



マリエ「はあ…もはや、まずいのひと言では収まりきらないほどまずいのです…。」



セラ「まさか…まさかね。一応聞くけど違うのよね?」



爺や「セラ様ぁ!そのまさかですぞおおおぉぉお!」



セラ「ウソ、なんてこと…。こうなったら、アキを生け贄に差し出すしかないわね…」



アキ「俺を生け贄…?って、まさか!」



エミリー「あの方が来ますわ…此の世の終わりですわ…。」



モニカ「とにかく、今のうちに避難した方が…!」



ケイ『?』



その場で、ケイだけが状況を把握できずにいた。



モニカ「あのね、ケイちゃんはこの家に来たばかりだから分からないと思うんだけど……今日、かなり危険なお客様がいらっしゃるみたいで…」



危険とは、どのぐらい危険なんだろうか。



モニカ「その人は、アキ様の幼馴染で…昔からよくプライム家とも関わりのあるお屋敷の方で…」



すると、爺やがその人物からの手紙の中身を読んだ。



爺や「あのお方がいらっしゃる時間帯は、本日の10時と手紙に書いてあります!」



アキ「それあと30分後じゃねえ!?」



爺や「ほあああああああああああああッッ!!」



爺やは、雄叫びを上げて気を失ってしまった。









セラ「わ、私、部屋でピアノの練習でも……」



アキ「逃げるなんて卑怯だぞ姉貴ッ!?」



セラ「あ、アンタの友人でしょうが!ちゃんと1週間遊ばれてきなさいよ!」



どうやらその危険人物は、アキオの友人なようだ。



アキ「立場上は友人という立ち位置……でも、実際は…」



マリエ「もはや、アキ様が下僕という状態ですよね♪」



アキ「は、はは…ってそれを言わないでマリエさん!」



ということは、ものすごく気性が荒く、強い人物なのだろうか…。



アキ「もう、この家でアイツに敵うヤツは…!」



ケイ『…そんなに強いの。』



アキ「強いも何も…あれはバケモンだ!誰も敵う相手じゃ…!」



ケイ『……じゃあ、私が守ればいい?』



アキ「えっ…守るって……馬鹿!お前、まだ負傷した左肩も治ってねえのに…!」



その時、物凄い音と共に、豪勢な造りの玄関が勢いよく壊された。
















?「……予定通り来てやったぞ、クズ野郎。」










そこには、黒髪にサラサラショートで青い瞳の男性がいた。



物凄い強そうな見た目ではないし、アキオほど身長も高いわけ



でもない。体も細身で、華奢な男性だった。






アキ「ああ…また玄関を蹴り壊して登場するとは……修理にいくらかかるやら…。」



アキオの顔がみるみる青ざめていく。



ケイ『…。』



?「何だその面は?この俺が来てやったっていうのに、何が不満なんだ?クズ野郎。」



先ほどから「クズ野郎」と言っているが、アキオのことだろうか。



アキ「だからって!いっつもいっつも玄関蹴り壊して登場することないだろ!?」



アキオが反論すると、その男性は不機嫌そうな顔つきになった。



?「クズ野郎の分際で、俺に逆らうっていうのか?」



蹴り殺すような勢いでアキオに蹴りを入れ、アキオは壁へと吹き飛んでいった。



物凄い速さの移動からの蹴りを見せつけられた。



私はすぐにアキオの方へ駆け寄り、「…大丈夫?」と聞いた。



アキ「……ッ、イッテ~!」



驚いたことに、アキオは意外と丈夫で、あんな蹴りを受けても



傷がほとんどなかった。



?「相変わらず、闘いは弱いくせに身体だけはしぶといな…。」



すると、黒髪の男性はあたりをきょろきょろと見回し、



?「そういえば、貴様の姉と従者たちは今日はいないのか?」



アキ「皆、お前が来るって聞いたら逃げちまったよ。」



確かに、私とアキオ以外はいつの間に姿を消していた。



?「逃げただと?仮にも主である貴様をおいて逃げるとは、なんて使えない連中なんだろうな。」



意地の悪さが前面に出ているような、刺々しい言い方だった。



アキ「お前があまりにも強えから、かえって逃げてくれた方が皆助かって、俺はいいけど♪」



こんな時でもこんなふうに笑うのか、アキオは。












 

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