【 Knight / night 】~主従ファンタジーラブコメ~

章タイトル未設定 /48話「二人きりじゃないけれど…」(※イラストあり)











 
深夜2時頃、ケイはふと目が覚めた。



ケイ『……?』



ケイの身体には、朱色の暖かそうな毛布がかけられていた。



すぐそこにはクロが眠っていて、ケイはクロにひざ枕されたまま



眠ってしまっていたことに気付いた。



ケイ『長時間ひざ枕されてたから、首が痛い…。』



その時、部屋の奥からふと声がした。



アキ「おっ?何だケイ、起きたのか?」



ケイ『……アキオ。』



アキ「悪りいな、起こしちまった…よな?」



ケイ『別に、勝手に起きただけ。』



アキ「そうか、よかったぜ。」



アキは、窓辺からケイのいる方へと近づいてきた。



アキ「あ~~…やっぱクロ、かなり爆睡してるな~。さっきから悪戯しても全然起きねんだもんな♪」



ケイ『イタズラ……って、私には何もしてないでしょうね。』



アキ「え~できるわけねえじゃん!それとも……俺に、イタズラされたい?」



ドゲシッ‼



ケイはすぐさまアキの脚を思い切り蹴った。



アキ「うーわいってえ!ケイさん!?少しは手加減してくれよ!いくら俺が丈夫だからって~…」



ケイ『アキオは弱いけど、体はけっこう丈夫で頑丈だから。問題ない。』



アキ「ある!あるから!」



クロ「んん……。」



アキ「おっ?ついに起きるかクロ!」



クロ「おいケイ…クズ野郎には…手加減する必要は、ない、ぞ……Zzz…」



アキ「寝言かよ…てか寝言でなんてこと言ってんだ!」



ケイ『そういえば……アキオ、ずっと起きてたの?』



アキ「ん?ああ、起きてたぜ?お前らの寝顔もバッチリ見ておいたしな♪」



ケイ『む……。』



アキ「まあまあ、そう怒るなって♪で、起きててこれから何する?」



ケイ『…朝まで。』



アキ「え?何だ?聞こえねえ!」



ケイ『…ッ、朝まで…付き合ってやってもいい。』



アキ「!」



アキオは、心底驚いたというような顔をして私を見下ろす。



アキ「…なーんだ、そんな可愛いことも言えるんじゃねえか、お前。」



ケイ『ナニ…文句ある?』



アキ「いーやっ、よくできました♪」



ケイ『む……。』



アキ「こっち来い、ケイ♪」


















アキオが、眩しい笑顔で両手を広げている。



ケイ『……。』



アキ「なーんだよっ、来るのか来ないのかハッキリし…ッ!」



アキオの身体に飛び込んで、顔を埋めた。



アキ「……ったく、可愛いやつ。」



ケイ『うるっさい…。』



アキ「おっ、その反応はもしかして照れてんのかっ?(笑)」



ケイ『照れてないし…。』



アキ「んじゃ、顔見せて…?」



ケイ『……。』



言われた通り、さっきまで埋めていた顔を上げた。



アキ「なーんだ、残念。やっぱいつものケイか♪」



ケイ『……。』



アキ「ん?黙りこくってどーしたっ?腹減ったか?」



ケイ『…そうじゃなくて。』



アキ「?」



私は、もう一度アキオの胴体に顔をうずめた。



アキ「?」



ケイ『アキオの匂い、落ち着く…』



アキ「俺の、匂いがか?」



ケイ『…うん。』



アキ「これは、あとでクロのやつに自慢してやるか♪まあ、すぐそこで爆睡してんだけど…」



ケイ『クロのお兄さん、全然起きないな。』



アキ「そういやあ、今日はクロがいるから二人きりじゃないな~。」



ケイ『…まあ。』



アキ「クロに、見せつけてやるか♪」



そう言ってアキオは、私を後ろからギュッと抱きしめてきた。



ケイ『見せつけようとしても寝てるから見えてない…。』



アキ「まあ、そうなんだけどよ!」



ケイ『……。』



アキ「たまにはこういうのもいいだろ♪三人いる部屋で一人が寝ていて、他の二人が…的な♪」



ケイ『何を想像している。』



アキ「えっ?俺なんか変なこと言った?」



ケイ『言った。』



アキ「?まあ、あれだ。今日はクロ(爆睡中)がいるし、二人っきりじゃねえけど…たまには、こういうのもいいだろっ♪」



ケイ『……はいはい。』



アキ「……何か、お前…」



ケイ『ナニ。』



アキ「俺の中に丸くおさまって、猫みてえだな♪」



ケイ『うるさいわ。』




















  





……嫌でも、安心してしまう。アキオの、腕の中が。
 
 








 

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