【 Knight / night 】~主従ファンタジーラブコメ~

章タイトル未設定 /54話「ケイとロイ」(※イラストあり)









 







・・・・・・・・・・






(アキside)



ケイ『皆を巻き込む気なら、私もお前を許さない。』



ロイ「……そんなにコイツらが大事かよ。」



ケイ『…。』



ロイ「…まあいい。外に出るぞ。」



アキ「……。」



ケイといい、このロイという少年といい、仲悪い……のか?



ただの知り合いでもなさそうな感じではあるけど…



一体、どういう…

















俺たちは屋敷の外に出て、今まさにケイとロイという男の



戦闘が始まろうとしている。



アキ「…ケイ!」



ケイ『何…?アキオ。』



アキ「頼むから、怪我だけはすんなよ!?」



ケイ『…私はそんなに弱く見える?』



そんなこと…お前が強いってことなんか、知ってる。



けど――。



アキ「お前に何かあったら、俺…ッ!」



ケイ『……分かった。怪我しないように、努力する…。』



アキ「…ケイ。」



マリエ(ふふ♪何だかんだ結局、アキ様もケイさんのことが大切なんですね♪)



モニカ(今の二人、最高にいじらしい…!)



エミリー(私がケイ様に言おうと思っていたことを~!)



セラ(アキってば、私のケイに…!)



爺や(ケイ様、ご健闘をお祈りいたしますぞッ!)



そういえば、ケイのやつ……クロと初対面の時も、こうやって



戦闘になってたな~…。



ケイ『……。』



ロイ「剣を抜け。まさか、素手で俺とやり合うつもりじゃねえだろうな?」



ケイ『言われなくても。』



ケイがあの身の丈ほどの大剣を抜いて、矛先をロイに向けた。



ロイ「相変わらず、自分からは攻めてこねえんだな。だったら、こっちから行くって…のッ!」



先に攻撃を仕掛けたのはロイで、右手の大きな爪で素早く切り裂いていく。



その凄まじい速さの攻撃を、ケイは重い剣で受け止めている。



アキ「ケイのやつ、あんな攻撃、よく……。」



マリエ「普通なら、あのような剣は持っているだけでも相当重いはず。なのに彼の攻撃をその剣で全部受け止めて、さすがですね…。」



エミリー「あんな攻撃…!かすりでもしたら大怪我ですわ!」



モニカ「あのロイって子の、右手は…あれは一体どうなってるんだろう?」



マリエ「あれは、ナックルという武器ですね。拳にはめて、攻撃力を増大させるんですが、攻撃も素早く、彼の場合は鋭い爪がついたタイプの武器ですので、切り裂かれたら大変なことに♪」



モニカ「はわわわわ…!」



エミリー「しかも、あのロイという男…ケイ様と互角に闘っていましてよ!?」



マリエ「私は、ケイさんが少し押されているようにも見えますね…。大剣は重い分、攻撃をしかけるのも遅くなりますし…。何より、あの素早い攻撃をする者相手だと……。」



アキ「ケイ……。」



それは、周囲も手が出せないほど凄まじい攻撃だった。



ケイの大剣と、ロイの鋼の爪がぶつかり合い、音を立てる。



ロイ「ケイ、オメエはこんなところで騎士なんかやってる場合じゃねえんだよ!」



ケイ『そんなの、ロイには関係ない…。』



ロイ「関係あるに決まってんだろ…がッ!」



ガキインッ!



ケイ『……ッ、』



ロイ「お前のことはッ、俺がここから連れ出す…!」



ケイ『…嫌だ。』



ロイ「てんめ…俺の言うこと聞けよッ!」



ケイ『何で…そんなこと言うの。』



ロイ「アイツが、お前を探し回ってるからだッ!」



キイイイン…!



その言葉を聞いた瞬間、ケイは体の力が抜けたように放心し、



ロイの攻撃でケイの大剣は宙へと吹き飛んだ。



マリエ「!」



エミリー「ケイ様の剣が…!」


















ケイ『先生が……来るの?ここに…?』



ロイ「アイツ、お前のこと血眼で探し回ってんだよ!それなのに、こんなところにいていいわけねえだろ!」



ケイ『……何だ。やっぱり、私は逃げられないんだ…。』



ケイ『先生からは、逃げ切れない……。』



ロイ「だからッ!逃げるんだよ!」



ケイ『…どうやって。』



ロイ「俺と……二人でだッ!!」



ケイ『ロイ…。』









さっきから俺は、二人が何の話をしているのか、全く分からなかった。



一番気になるのは、「アイツ」、「先生」っていう人物。



「逃げる」って、ここを出て行くってことなのか……?



嘘だろ、ケイ―――。










 

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