pray of deth

第一章 真夏の夢・線香花火 /3 ベストフレンド

夢を見る。

満月の夜に、雪が降る。海にそって歩く。

男の人におぶっている私。

その背中が温かくて、安心して私は眠りに落ちそうになる。

その度に、「おい」と短く真剣な声。

わたしは、ビクとして、目を覚ます。

「眠い」

私は、甘えた声でつぶやく。

「馬鹿やろう。我慢しろ」

男の声がうわずる。

なんだか、苛立って怖い声。

でも、私はそれがやさしさとしっている。

丸坊主の男の人。

そして丸坊主の私。

二人は、海岸線を歩く。

波の音が、切なく聞こえる。



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