V.I.





『あー…きもちい。』

「……気持ち悪。」



少しずつ大きくなる女の喘ぎ声に、少しばかり呆れを覚えて溜息をつく。男ってなんでこんなやつばっかりなんだろう、と燿を軽蔑するように大きな声で言う。



『ヒメは最近ヤった?』

「妹になんつー質問してんの。」

『へぇ? ヤってないんだ?』

「アンタみたいに毎日盛ってないし、する相手も居ないってーの。」



馬鹿じゃないの……と一言付け加えて、漸く画面が光ったスマホのパスワードを解く。


さっきの事件とは全く逆の、芸能人の泥沼不倫騒動に話題が変わっていた。

人はどうも、他人の不幸を面白がるように出来ているらしい。


思えば彼も、似たようなことを言っていたことを思い出して、次は白い目でテレビの画面を見つめた。


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