カラスの瞳に映るもの

第一章 /同盟




side:桔梗









「…………………………………………は?」




と、深空の発言に口と目を大きく開きあたし達をガン見する夜宵。



、うん。驚いたのはよく分かったけれど、その顔はちょっと女の子としてどうかと…。



「いや、正確には俺らとお前個人の同盟だな」



あたしが心の中で注意してる間にも深空は少しだけ細く説明を加えた。



「どういうこと?」


静かに醜態を晒していた夜宵が戸惑ったようにそう尋ねた。



「“タカ”、“ウミネコ”、“フクロウ”が同盟組んだのは知ってるか?」



「あれ、やっぱり本当だったんだ」


そう呟いて先を促す。



「目的は一つ、“ささくれ”を潰すためだ」






「っアイツらを? ……何のために?」



深空の言葉に一瞬目を見開くと顔つきがさっきとガラリと変わった。



常に歪んでいた口元は強く横に引き延ばされ、目は厳しく細められる。



「アイツらは単品なら簡単に片付く。なのに被害がデカイのはなんでた?」



「集団で動くから」


その答えに深空が軽く頷く。



そう、アイツらは束になると一人じゃ決して超えなかった一線も軽々と超え、自らの命も捨てる勢いで向かってくるから怖いし、被害者も絶えない。





「…だから“ささくれ”を、アイツらが集まる場所を潰すってわけか」



「そうだ。そこでお前の情報が欲しい」



「情報?」


「ああ」


深空があたしを見、続きを促した。



「あたしが“フクロウ”のトップだってことさっき言ったわよね?」



その質問に頷くのを見てから次に行く。



「“フクロウ”が情報集めに特化した集団ってことは知ってると思うけど、“ささくれ”を潰すって決めた時からずーっと奴等のどこを叩けば潰れるのか、探ってみたわ。でも出てきた情報はさっきの内部では二つに分かれてるってことだけ」



それだけじゃとてもじゃないけどこちらに勝機はない。



「だから諦めたの」


じゃあ、と言いかけた彼女を遮りこうも言う。



「あたし達か“ささくれ”の情報を掘り出すのをね」




「簡単に言うとね、シフトチェンジしたの。あたし達が情報を探るんじゃなくて、中の人から情報を提供してもらおうってね。幸いあたし達は“カラス”が一枚岩じゃないことを知ってる。だから“ささくれ”の暴走を止めてる“ヤタガラス”に目をつけたの」


けれど、


「その辺の情報も全く出てこないし、この計画もボツかな、なんて思ってた時にアンタを深空が見つけた」



そう言って綺麗にお手入れしてる爪で夜宵を指さす。



ちょっと面を食らった顔をした夜宵を見た後続ける。


「正直この機会を逃したくないの。お願い、協力してくれないかしら?」



真っ直ぐに彼女を見、そう懇願する。



「………」


目の前の彼女はそんなあたしに一度瞳を閉じ、口を開いた。




















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