病んでるとグレーてる6【完】

光の中へ


――選べない。

そう言ったあたしにセンは笑って「せやな」と言った。

でも言葉と裏腹にセンはあたしの身体を突き飛ばした。

ドンッと後ろへ倒れるあたしは光の中に突き落とされる。

「やだっ!!」

手を伸ばしてセンを掴もうと必死にもがくがあたしの身体は吸い込まれるようにセンから遠のく。

どうして?

そればかり頭に浮かぶ。

「生きろ」

最後にあたしに告げたセンはスゥッと消えていく。

なんで、どうして。

あたしは選ばなかったのに。

裏切られたような気持ちでいっぱいになる。

「生きろ」と言われても生きる意味が分からない。

あたしは疲れたんだ。
生きることに。

だからどちらも選ばなかった。
生きてるのか死んでるのか分からない曖昧な境界線でボーっとしてたかった。

どうして……セン。

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