病んでるとグレーてる6【完】


ケンが永輝達を連れてこの場を後にしようとした。

彼等がそう簡単に言うことを聞くような相手じゃないのは分かってた。

「ふざけんな!意味分かねぇ展開にコッチは振り回されてんだよ!」

「ごめんね」

「ごめんじゃねぇよ!」

「うん」

嫌なもの見せてごめん。
変なこと聞かせてごめん。

「コイツに吠えんなクソガキ。3年前の事件は俺が元凶なんだ、恨むなら俺を恨め」

「清隆、ややこしくなるから」

「オマエは何も知らない。知らないままで良かったのに……」

「そうやって構うと益々欲しくなる。愛されるって罪だな」

ケラケラと笑う朝霧ヒロトは腰を上げて「帰るか」と隣の男に声を掛けた。

「あぁ、本計画残念だったな?」

「……さっさと帰れ」

「ま、鮫島響を始末したから処分は保留だ。ヒロトさんが気に入ったその女を連れてくりゃ完璧だがな?」

じっとりとした目つきであたしを見る2人から隠すように移動する清隆は「死んでも断る」と銃を足元に向けてパンッと撃った。

「殺すつもりがねぇなら撃つな」

それすら子供の冗談として流す朝霧ヒロトは「またな」とあたしに手を振って車に乗り込んだ。

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