病んでるとグレーてる6【完】

目覚めの時


――永輝

深く暗い所で声が聞こえた。

「誰だ?」

その呼びかけに俺は周囲を見回した。

――永輝

「誰なんだ?」

聞き覚えのある懐かしい声。


――早く起きなよ

声が俺に話しかけてくる。

「そこに居るのか?」

薄明るくなった方向に影があった。
似たような影に俺はゆっくりと足を進める。

――ごめんね

謝る声。

「何故謝る?」

顔は見えずともその声色が悲しげだったから俺は泣いているんだと思った。

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