長く付き合っている十歳年下の崇と一緒に仕事をすることになり、年の差を感じなくなってきた唯が戸惑いに気づき次第に受け入れていく。

「涼に中るひかりの矢」続編3。


手をつないで、私が引っ張って歩いていると思っていた。


いつからか、つないでいたはずの手が後ろから私を支えてくれていた。


時々、前を歩いて引っ張ってくれる。

隣に並んで一緒に歩いている時もある。


十歳年下の彼は、もう高校生でも大学生でもない。


一人の男性としてそこにいた。