傷付かないための三か条(改訂版)【完】 

【待ち伏せ】




○○小夏side○○




春休みが終了した。



前期授業が始まって、三日目。



講義が終わった後の、人のいなくなった講義室。



そこの一番後ろの席に陣取って、私は一人ドアを見つめていた。



いつもならまだちらほらと無駄話をしてる生徒が残ってるんだけど、今日はお願いして残らないようにしてもらった。



そんなことまでして何をしてるのか、と言うと。



人を待っている。



別に約束をしてるわけじゃない。



ただ、十分ほど前に“こっちに向かった”という内容のメールが来たから、もう少しで来るだろう。



でも。



(待ってると、案外遅いわね……)



時間つぶしにメールでもしようかと、机の上に置いた携帯に手を伸ばしかけた時。



――ガチャ。



ようやく、待ち人が現れた。


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