営業一課 ~捕獲包囲網~【完】おまけ小話付き

【16.甘すぎた決意の結果】




一条課長は私の上司で、私は課長の部下。



それだけでいい。



そう、決めた。



だけど。



ただ、そうは思っていても、一条課長を好きなことには変わりはないから、二人が一緒にいる所を見れば胸が痛んだ。



一条課長にとって、私はただの部下。



そう分かっていても、心は思うようにいかなくて。



「北村、こないだの話、進捗状況はどうなってる?他の仕事を頼みたいんだが」



「はい、大丈夫です」



「なら、このファイルに入ってる――」



二人一緒の所を見ては、気分が沈み。




「里中、来い!今日はこないだ行った会社と――」




一条課長に声をかけられては、気分が上がる。



毎日、そんなことの繰り返しで。



こんなことを繰り返していればどうなるかなんて、ちょっと考えれば分かることなのに。



その時の私は自覚したばかりの自分の気持ちで一杯いっぱいだった。


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