＊事件ファイル 「Rは生きたかった」
（前書き）
1999年8月某日、1人の女性が自殺した状態で発見されました。
自室のスチール製本棚にビニール紐をかけ、首を吊り自らの命を絶ったのです。
享年29歳。日本の最高学府T大理学部卒。
しかし、その自殺には幾つかの不可解な疑問が残り、週刊A(実在の週刊誌)において、平成19年6月、4ページにわたり事件に関する記事が掲載されました。
静岡県N市、海岸近くの公立中学校に一時期在籍した、その自殺した女性は私の同窓、後輩であることもあり、数名の同中学同窓生、同級生でプロジェクトを組み、事件の風化を阻止、またご本人追悼の目的のため、代表して私が今回の執筆をお引き受けする運びとなりました。
なお、ノンフィクションではありますが、中心軸に事実を折り込み、創作を付け加え、一般小説の構成となっております。
登場人物、団体等は全て架空であり、実在するものとは一切関係ありません。
また、1999年8月に発生した事件ではありますが、物語の進行上、時に過去へ遡る場合もございます。その点、含め合わせご閲覧いただきたく思います。
なお、既存週刊誌への記載は事実でありますので、事件詳細をお知りになられたい場合、最寄りの図書館にて、平成19年6月12～15日号「週刊A」(＊Aは各個人でご想像願います)閲覧ください。