四獣ディスオーダー参【完】

サプライズにはサプライズを

可哀想だと思う。

智将さんは可哀想だと思う。

だって今吐いた言葉は智将さんの本心だと思うけど、その真意を汲み取れない私に言ったって理解出来ないから。


本当に言わなきゃいけない筈のシロやリュウに言うんじゃなくて、こんな私に本心を吐露するしかない智将さんは可哀想だった。



そんな智将さんが帰っていった後も、私は腑抜けたようにソファーに座っていた。

もう時計の針が深夜を差していて、電車もないし、タクシー代も持ってないからお泊り決定になった訳で。


誰も帰ってくる様子の無いリビングで、私は独り智将さんの言葉の意味を延々と考えていた。


今気付かなきゃ、取り返しのつかない事になるかもしれない。

それだけは何が何でも嫌だった。


シロやリュウが嫌いって言った智将さんの心境は?
世の中上手くいかないって嘆いた意味は?
何であのタイミングでシロの物になれって言った?


……だけど大人の考える事は分からない。


私はうなだれながらソファーに横になった。

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