貧乏少女

チョコレートブリージング。









あの日から数日経過した日だった、あたしも少し前よりは殴られなくなったと思う。縁さんとの生活にもちょっとだけ慣れてきた日だった。



新しい制服が届いて吃驚するあたしに、そんな事はどうでもいいと言うように哲太さんが神妙な顔付きで口を開いたのは、縁さんとあたしが学校から帰って来て一緒に調理場にいる時だった。


最近は、縁さんに大学芋を作るのが日課になってて、部屋に届けますって言ったら、ここに居ると調理場で座って待っている事が多くなってた。


手を洗い、真新しい制服の戸惑いやらお礼やらを口にする時間すら無く無意識に受け取った制服を胸に抱えた。



「若、親父から言付けが届きました」


「ふーん」


縁さんは興味が無さそうに切られたさつま芋を見ていた。


「そのままお伝えします。最近そっちの地区で餓鬼共が売春を斡旋して真似事をやってるらしい、縁お前どうにかしろ。だそうです」


「あ?やんねぇよそんな事」



「やらねぇなら嬢ちゃんは俺が貰うだそうです」


「あの糞野郎ぶっ殺しに行ってやる」


「若、今親父は海外です、海外に行くならこの問題を解決した方が早いんじゃ?それに、親父は言った事は曲げねえ人です、嬢ちゃんを取られたくねぇならやるしかないですよ」

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