貧乏少女








やめろやめろと颯さんが伊千香さんに言っている傍で、当の本人は緩やかに欠伸をしていた。


「くだんね」


転がり落ちた言葉に、あたしは安心した。勝手に親近感を感じて、何を考えてるかなんて本人しか分からない事なのに、縁さんもあたしと同じなんじゃないかってそれだけで深く安心した。




勝手な話しだ。勝手に親近感を感じておこがましい話しだ。



「顔酷いな」


そんな事言われて、自分の顔がまたにやけていたのだと思った。



賑やかな朝食は、小さないざこざを巻き起こし足早に過ぎて行ったのだった。




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