貧乏少女

下は地獄。上だって地獄。






「なんで、お前等着いてくんの?」


「そりゃ、あれだ。暇だからに決まってんだろ」


「若違いますよ。それもありますが、第一に会長から言われた事があるでしょう」



今日は朝早く起きたので、家を出るのも早く出れた。そんな時はいつからか車ではなくて歩きで登校する様になったのだ。



「都々華は、ノリが悪いよな車なんかで行ってもつまんねえだろうに」


都々華さんも同じ学校なのだけど、必ず車で登校する「歩きなんか絶対無理」と言っていた。
出る前に伊千香さんが誘うも、鼻で笑い車に乗り込んでしまった。



「仕方ないですよ。あの方は見るからに貧弱そうですから。若みたいに小学生の夏休みではないのだと思いますよ」


「その例え上手いな。貧弱なら縁さんも負けてねえよ」



後ろを歩く二人に縁さんは、足を止め振り返った。



「うるせえな。着いてくんなや殺すぞ」



「湯沸かし器より秒速だな。短気は損だぞー。それに嫌よ嫌よって言うても協力しなあかんしなぁ」




縁さんに凄い睨まれていても、伊千香さんは微動だせずに薄く笑った。


風流とは伊千香さんみたいな方を言うのかもしれないと思った。何処かいつも余裕があり、赤茶の髪を後ろに束ね経験がないあたしでも分かる。伊千香さんはとてもモテるだろうなぁ。


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