貧乏少女

隠れた、プラトニック。








「おいおい、お前等のせいでお客さん方が怯えちまってるじゃねぇか」



確かに発砲された、あの音が聞こえたし悲鳴も聞こえた。


だけど、縁さんが手にした銃口は天上を向いていて、縁さんの後ろには黒い袴を履いて、髪を後ろに流したとても凛々しいと言うんだろうか?男らしいと言う言葉が似合う男性が立っていた。



「離せよ糞野郎」


無表情で手首を掴まれた縁さんが言うと、男性は「困った餓鬼だな」と口端を上げた。


「楓!!お前にあれだけ言っただろうが!!」


男性の後ろから出て来た哲太さんは、ずっと黙って見ていた楓さんの頭を叩いた。


「っ痛、だって若の言う事は絶対じゃないっすか」


「そうならねぇ様にすんのがてめぇの仕事だろ!!睦も遊びに来てんなら表に出てろ餓鬼の遊び場じゃねぇんだ」


………やっぱり哲太さんは凄い人だ。二人にそんな風に言えてしまうんだから。


「いつもすまねぇな、哲太」


男性がそう言うと哲太さんは首を横に振った。



「俺が着いていながら、すいません」


「お前のせいじゃねぇよ」

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