貧乏少女

隠れた、プラトニック。 /柑菜 side












彼は若と年が変わらない。



ただ、性格は違っていた。



本部の白田組長が会長になるのだが、その跡目の有力候補に入っているのがうちの若と会長の実子の白田縁さんだった。



二人がまともに顔を合わせたのは今回が初めてじゃないだろうか。そもそも住んでる県が違うのだこんな時ぐらいしか顔を合わす機会がないのだが、若は兎も角縁さんが顔を出すと聞いて今回は色んな県から支部の方達が集まった。



勿論、そんな輩が集まれば大小なり揉め事が起きると思っていましたが、まさか、こんな大事になるとは。



会長の隣で険しい顔をしている、滝沢組長に心の中で謝っておきます。


私は確かに止めたのですが、若の性格がどうしてもそれが許せなかったのでしょう。


ええ、分かりますとも。



縁さんの噂は沢山聞いていました。甘党等どうでもいい事から、とても暴力的な方等の噂まで。



だけど、それは同性に限るものであって、男に生まれたのですから少しの喧嘩になら目を瞑る事でしょう。



喧嘩にならです。


喧嘩ではない一方的な暴力に若は気付いてしまったのでしょう。


勿論、若だってヤクザです。やる事はやってきましたが、私は若を誇らしく思っています。



若は人間の道を踏み外した事がないのですから。


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