生理

悲劇、喜劇。









色々あって疲れていたんだと気付いたのは、朝日が部屋に差し込む頃だった。うつらうつらする意識を覚醒させる頃にはベッドから飛び起きていた。



「あ、焦った。そっか昨日から違う場所に住む事になったんだよね」

独り事を呟いて部屋を見渡す
勝手に部屋を出ていいのか分からなかったんだけど、部屋にはトイレがないから、出るしかなくて静かに扉を開けてまずは左右確認する。

自分が不審者になった気分だ。


どうしよう、一緒に住む事になったとは言え本来の住人は天竺さんなのだ、まずはやっぱり天竺さんに確認を取ってから出歩いた方がいいよね。


天竺さんが昨夜入って行った扉を小さくノックする。


…………居ないのかな?


もう一度ノックする。


…………あれ、本当に居ない?


もう一度ノックしようとしたら扉が開いてセットされてない髪の毛で天竺さんが顔を出した、眼鏡もかけてないので少し優しそうに見えるのは不思議だ。


「…………何?」


見えただけで、とても不機嫌みたいだ。怖くなるがここでちゃんと聞いとかなければ先の生活が出来なくなってしまう。


「す、すいません。あ、あのトイレとか……」


「あっち。勝手に出歩いていいから、じゃ」


パタンと無機質に閉まる扉の前で苦笑いを浮かべて、指さされたトイレに向かった。


その後はキッチンとリビングを見た。玄関から真っ直ぐ先の扉がリビングとキッチンに繋がっていて洗面所とお風呂もあった。トイレは玄関の近くの扉だ。


カウンターキッチンになっているキッチンを除くと、ありとあらゆる道具が新品同様に揃っていた、冷蔵庫を開けて中を見てみると水のペットボトルと缶コーヒーしか入ってなかった。

やっぱり自炊はしないのかな?お腹空いたら食べに行ってるのかな?

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