それは、夢物語か、伝説か。それとも───神話か。運命の鍵を握る少女が出会ったのは、凶暴な、傷ついた獣たちだった。
そこは人口およそ40万人の都市。
西潟(にしかた)市。
中心部にはデパートやビルが建ち並び、昼間は地元住民や観光客で賑わう。
しかし日が沈み、辺りが暗くなり始めると、蜘蛛の子を散らすように街から人が消えていく。
その街の夜は、4つのグループが支配するのだ。
東区の青龍(せいりゅう)
西区の白虎(びゃっこ)
南区の朱雀(すざく)
北区の玄武(げんぶ)
彼らを、人々はまとめて『四獣(しじゅう)』と呼ぶ。
*しおりありがとうございます。
*6月15日修正しました。