私はなんにも持っていない、地位も、名誉も、お金も。
たぶん、女としての幸せも・・・
たった半年楽しかったと笑って言えるほど強くない。

まだ世の中は昭和という時代で、携帯電話もない時代、それでも恋愛はしていた。

バブルがはじけるなんて思ってもいない時代だったからみんなが浮かれていた時代に私も翻弄されえていたのかもしれない。

大学を出て就職した先の上司と仕事以外で出会ったのはパチンコ屋だった。

何度か誘われるうち、ある時急な仕事で泊まりこんでの仕事になった帰り、上司とキスをした。それから隠れるように付き合い始めた。

夏になり、病気になった主人公、それから上司との付き合いがぎこちなくなっていく。

そこへたまたま来ていた男性たちと飲みに出かけ、一人の男性に頼まれごとをした。

彼女のふりをしてほしい。

上司と別れるきっかけとなった。

そしてその男性との付き合いもすぐに終わった。

病気はどんどん進行し始め、会社を辞める。

次の会社でまたしても男性と付き合うことになる、彼はすむところをなくし、同棲が始まる。

只今までの男性と違って、彼は私のすべてを受け入れてくれたのだった。