ヤンキー・モンキー・ベイビー!

第一章ヤンキー娘、異世界に行く /ザルビア観光、迷い人水戸黄門になる・・・

意地でも付いて来るという4人と一緒に来たのは、1つの村だった。


ザルビアの鉱石を溶かして、加工する。村全体が工場のようだった。
手先の器用さで、新しいものに挑戦しているようで、ゲルのおっさんはその作業場を見て興奮していた。

結構な時間その村で過ごし、クロード達がどうしても見せたい所があると言って、連れて行かれたのが、鉱石が取れるハゲ山だった。



ギルスさんが説明する。


「此処は、鉄鉱石が取れる山です。ターベルからすればこれが宝の山と思われるでしょうが、我等はさっき見せた技術が宝なんです。どう思いますかこの山は、そして此処から見たザルビアは・・・」

「・・・。」


ゲルのおっさんは、黙ったままそこから見える街を見てた。私が代わりに答える。


『こんなん言うのも失礼やけど、平坦な場所は王城の回りだけで、殺風景なハゲ山ばっかりで、錆びた感じがする・・・』



そう言って、下に転がってる石ころをコツンと蹴った。


「っつ…、トーカそこなんだ。私達はこんな痩せた土地に住んでいるからこそ、ザルビアの土地を水を欲する。いくら鉱石で利益が出ようとも手に入らないものなんだ…。王城の回りで住める者はいい…、住めない奴はこういう岩山を削って平坦にして住んでいるんだ。水はけも悪く大雨になれば家が流される。飢饉の時はもっと最悪だ…。自分達だけでなく周りの国も飢饉になれば、他国は自分可愛さで誰も食料を売ってくれない。せめて自国で自給出来ればまだましだが…、こんな岩山だらけの土地に何が出来る?鉱石では腹が膨れん……」

『・・・。』

「・・・。」



ハゲ山から見たザルビア国内は、住める場所が少なく転転と村が点在していた。
そんなクロードの言葉をゲルのおっさんはまだ黙って聞いている。

私は道すがら一つ思った事を言ってみた。


『ターベルは農業国、ザルビアは技術加工の国か・・・、ゲル様ちょっと提案やけどザルビアに土地貸したって』

「お、お前急に何を言い出す!!」


黙り込んでいたゲルのおっさんが、私のその発言に怒り口調で返してきた。


『国境沿いの荒れた土地、貸したって。ほんで賃料とったらいいやん』

「簡単に言うな!!」

『簡単や。此処に来るまで道すがら見てたけど何も使ってへん土地勿体ないと思わんか?その土地を貸してターベルは賃料が貰える、いや…それか、ザルビアの鉱石貰うように交渉したらええ』

「ちょっと待ってくれ、トーカ。荒れた土地を賃料を払ってまで農作物を作る価値があるのか?」



慌てるクロードに間髪入れずに説明する。


『あの土地荒れてるようで荒れてへんで。草生えてたもん』

「お前はアホか!草は何処でも生えるんだよ!!」

『此処は、生えてへんで』



マルクスにそう言って私の足元をつつく。
岩と岩の間に溜まった砂の所に背丈の低い草が生えてるだけだ。

根が地面に食い込んでいないから、足でつついただけで、簡単に引っこ抜けた。

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