白雪姫とヴァンパイア(1)【完】

第三章 君との絆、繋ぐのは /予兆


私が戻ってきて、昼食は再開した。
というか、二人は待っててくれたみたいで、非常に申し訳ないんだけど……

そんな私に、お昼を食べ終えたなっちゃんは、にんまりとした笑顔を浮かべた。

「でさ」

そう切り出した笑顔に、月もなっちゃんに視線を当てる。
そうして私と月、二人分の視線を受けながら、なっちゃんは私達を交互に見た。

「姫と転入生くん、昨日は何でウチの神社に行ったの?」

そういえば、行ったことは話したけど、理由までは言ってなかった気がする。
なっちゃんの表情に少しだけ違和感を感じながら、私は問いかけに素直に答えた。

「私がお願い事があったんだ」

「お願い事ねー」

「……? どうかしたの?」

含みを持った言い方に、表情。
それにどういう意味があるのか疑問を抱いて、私が首を傾げれば。
やっぱり笑いながら、「いやね、」となっちゃんは口を開いて。



「ウチの神社で祀(まつ)ってるの、縁結びの神様だからさー」



「……ええええぇぇぇえぇっ!?」

予想外の事実に私が目を剥けば、なっちゃんはにんまりとした笑顔をこっちに向けてくる。

「だからー、二人でお願いしに行ったのかなーってね」

そのセリフに、さっきまでの笑顔や含んだ言い方の意味を理解して。
誤解されてはたまらないと、私は慌てて口を開いた。

「やっ、その、ちがっ、違うのっ!」

「えー、違うの?」

「違うよっ! ねぇ月!?」

わざとらしく残念そうな声で言うなっちゃんに、私は急いで否定を重ね。
それから月に同意を求める。

だけど、月は一瞬きょとんとして。
そうして、ゆっくりとそこに笑顔を浮かべた。

「違うのか?」

「なっ……!」

いや、だって、別に縁結びだから何かあって行ったわけじゃないし……!
しかもその言い方だと誤解されるっていうか、むしろそれ分かっててやってるでしょ!
その笑顔は確信犯のものだと、経験上私は悲しいほどに知ってるんだから!!

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