端役の気持ち

物語のお姫様のように

東と西の堺にある教会で今日結婚式が行われた。
身内もほとんど出席していないその結婚式は
傍目には寂しく見えるものの心から祝福してくれる
人達が嬉しそうに参加していた。



シンプルな真っ白いウエディングドレスに
マリアベールを被った花嫁は眩いほど美しく
新郎に甘えたように腕を絡め幸せそうに輝いていた。



またグレーのタキシードに身を包んだ新郎も
大人の色香に溢れ花嫁を見つめるその様は
愛おしくて堪らないっていう顔をしていた。





「律‥行かなくていいの?薫だって身内なのに。」




瑞貴さんは今日は父親代わりだって。
一緒にバージンロードを歩いたんだね。


律のお父さんだっているし。
私には物凄く冷たいくせに。




「二人とも身内なのにあそこに出席している
誰よりも出席する権利があるのにこんな陰で。」



どうして悪いことした筈のあの人が
あんなに幸せそうに笑っているわけ?



「おじ様だって未だに許していないって。」



「やめろ。」



「律?」














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