端役の気持ち

物語の結末

私にとって彼は王子様だった。



暴走族の総長でも、ヤクザの息子でも
あなたは私の王子様だよ。




”すげぇ、嬉しい”



満面の笑顔を私に向けて抱きしめてくれたのを
昨日のことのように覚えている。



幸せになれると思ってたのに。



人生はそう上手くはいかないらしい。



あの人が幸せになっていく度に
私からは幸せが逃げていく。



そう感じるようになったのはあの結婚式の
後くらいからだろうか。




律の大学卒業と同時に予定していた若頭の
就任と私との結婚が延期になった。



「俺は組と俺の将来の為に一からやり直したい。」



突然の律の言葉に律のご両親は驚くことなく
律の言葉を後押しした。



「ちょっと待って!私は、私との結婚は?」



その日が来るのを指折り数えていた私の
気持ちを知っていたじゃない。


一部の人たちからあの人の一件以来、
非難の目を向けられていた私たちは愛し合って
いるのにすぐには一緒にはなれなくて。


ほとぼりが冷めるまで我慢して欲しいと
その日が来るまで律の家で花嫁修業という
形で耐え抜いていたのに。



















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