ファシネーション【完】

第3章 /頑張れ



来たる9月21日に備えるべく、大和くんは毎日計画を練っている様子だった。


どこそこのホテルのレストランで夜景の見える席を確保し、そのホテルの部屋も1つ予約したとかなんとか。



なんだかプロポーズでもするみたいなシチュエーションで、だけど大和くんからしてみれば、それぐらいの覚悟が既にあるんじゃないかなと、私は思う。



きっと喜んでくれる。小鳥遊さんは、きっと絶対、泣くほど喜んでくれるはず。


だから大丈夫だよ。不安がって何度も確認してくる大和くんを、私は毎回宥めていた。






8月29日以降も、私たちの身体の関係は続いていた。



だけど根本(こんぽん)が違う。ある意味では、私は無でいるように心がけるようになった。



あと少し。あと少しの辛抱だから。

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