オネエ系男子攻略法

19.七瀬攻略法

あれから七瀬とは一旦別れて、それぞれの課に戻る事になったのだけど、どうにも気持ちがフワフワと落ち着かない私はトイレに長い事居座ってしまった。

あの、七瀬と両想いとか……いまだに信じられない。

気を抜くと顔がフニャリと緩む。
ダメダメ!とりあえず、私も仕事に戻らなきゃ!


自分のデスクに戻るなり、武藤君がソワソワしながら話しかけてきた。


「島崎、大丈夫だったのか?社長室って…」

「え!?」


なんで武藤君が知ってるの!?と、聞こうとして、そう言えば社長室に行く前、武藤君に半ば独り言の様に呟いたんだったと思い出す。


「ご、ごめっ、うん。大丈夫だったよ!…武藤君七瀬に内線してくれてたんだね?」

「あー、うん。島崎が社長室に呼び出されるなんて、スゲー気になってさ。七瀬さんならなんか知ってるかなと思って。」


武藤君が若干苦笑いしながら教えてくれた。


「でもあの人、内線して話しした途端、一方的に電話切っちゃってさ。で、後からもう一回内線したら、吉田さんに『七瀬さんは凄い勢いでどこかに出掛けられました』って言われて。」


心配をかけてしまった武藤君には申し訳ないけれど、その話しを聞いて私の頬は緩みっぱなしだった。

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