オネエ系男子攻略法

5.男バージョン、七瀬

「…物騒な話が聞こえるな。」


急に後ろから声をかけられて、私も文也も驚いて振り向く。


「あっ、七瀬…」

「ごめん、遅くなって。こちらは?」


いつの間に居たのか、ニッコリ笑いながら七瀬が近付いて来て、文也の方を見て私に向かって小首を傾げた。


「あ、えと、今日の飲み会で一緒だった、二階堂君。」


私のセリフに、七瀬は今日の出来事を一気に把握したのか、ああ、と小さく口だけ動かして、私の肩を自分の方へと引き寄せた。


「俺、七美の彼氏の七瀬です。ここまで七美を送ってくれて、ありがとう。」


そう言って、七瀬がフッと微笑んだ。

えっ!嘘!?
あの七瀬が、『俺』って言った!?

演技だと分かっていても、言えるんだ!?って言う驚きの方が強くて、つい七瀬を凝視してしまった。


「あ、いえ…、」


文也が驚いた表情を隠しもせずに、七瀬を見てる。
そりゃそうだよね。こんな外見だけはモデル並みにカッコいい人が、私の新しい彼氏だなんて信じられないよね、きっと。

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