狼とシンデレラ 【完】

傍観者



「お前駅前の本屋であった万引き事件覚えてるか?」


「覚えてる!だって……」



確かアレは4月頃だった




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「あ!もしもしママ?駅前の本屋さんに寄るから少し遅くなる!」

ピッ



また山口達からのいじめで大事にしていた参考書をボロボロにされた私は駅前にある品揃えがかなり良いと知られる本屋さんに来ていた


普段特に参考書なんて使わないし勉強なんてしないのだが、あの参考書は両親に買ってもらった参考書なので失くしたとなると少し厄介なのだ


他の物ならわざわざ買い直すなんて事はないのだがどの本屋さんでも出回っているような参考書ではないので家の近くではなく少し離れた隣町の駅前まできた



今日はここ最近の中でも特に暑い
真夏とまではいかないが結構日差しが強く風が全然ふかない


少し汗かいちゃったなぁ…
本屋さんに入る前にハンカチで拭かなきゃ


あれ?ハンカチ…


そうだ…


『豚が洒落たハンカチ持ってんじゃねーよ!』


またこれも山口達に捨てられたんだった…



まじで腹立つ




私がハンカチを探すのを諦めてカバンを閉めようとしたその時


ドンッ


立ち止まっていた私に容赦ないレベルで人がぶつかってきたかと思うと光の速さで謝ってきた

「ごめんなさい!!大丈夫ですか?」












そこには凄く凄くキレイな中学生くらいの男の子が立っていた


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