いつも空を見ている②

作者汪海妹

容姿端麗、頭脳明晰につき、昔から高嶺の花に見られる千夏ちゃんは、実は男性が苦手。彼氏は何人もいたけれど長続きしたことがありません。三十路を迎えた年末に大好きだった初恋の彼の結婚を知り落ち込んでる時、反省して悔い改めればラストチャンスが訪れると友達から不思議なお告げを受けます。新年新たに部下として赴…

「これが不良品の千夏さんだ。ずっと謎だった。謎が解けた。約束したでしょ。何が出てきても否定しないって。大丈夫だよ」

「でも、がっかりしたでしょ」

「いいや」

「思ってたのと違ったでしょ?」

「うん、違った」

「……」

「でも、僕は外側より今の内側の違った千夏さんのほうが好きですよ」

「嘘だ」

「どうして嘘だって思うの?」

「そのままのわたしを好きな人なんていません」

「じゃあ、僕が第一号だ」


…本文より抜粋